パソコンにあるPDFや表を開き、ウェブを調べ、資料の下書きまでAIに頼む。そんな作業を1つの画面へまとめるデスクトップアプリ「Kari」が、2026年9月21日に正式提供を始めました。
- これは何? Kariは、パソコン内のファイルや内蔵ブラウザーをAIと一緒に扱うデスクトップアプリです。
- 何があった? GotoAIが9月21日に正式提供を開始しました。Windows、macOS、Linux版があります。
- 誰に関係ある? ClaudeやChatGPTを契約済みで、文書整理や表計算、ウェブ調査をまとめたい人に関係します。スマホだけで使う人には急ぎません。
- 結局どうなの? 個人と100人未満の組織はKari自体を無償で試せます。ただしAIサービス側の契約や利用上限、データ権限は別に確認が必要です。
そもそもKariって何?
Kariは、AIの会話画面をパソコン上の仕事へ広げるデスクトップアプリです。
Kariは「デスクトップAIエージェント」です。デスクトップAIエージェントとは、質問に答えるだけでなく、パソコン上のファイルを読み、必要な操作を順番に進めるソフトです。
ここでいうローカルファイルとは、自分のパソコン内に保存した文書や表のことです。Kariはローカルファイルを別のチャット画面へ貼り直す手間を減らし、その場で読み解いて作業すると説明されています。
あなたに関係ある?
すでにAIへ料金を払っていて、パソコン作業へ利用範囲を広げたい人に関係する話です。
関係がある人
ClaudeやChatGPTを契約済みで、PDF、表計算、資料作り、ウェブ調査をパソコン上でまとめたい人です。100人未満の組織で、まず小さく試したい担当者にも関係します。
あまり関係がない人
スマホだけでAIを使う人や、パソコン内のファイルへAIのアクセスを許したくない人です。社内規程で外部AIを使えない場合も、急いで導入する必要はありません。
今回何が変わった?
9月21日から正式版の提供が始まり、3つのOS向けダウンロードが案内されました。
9月22日の確認時点で、製品ページに表示される版は0.6.0です。対応環境はWindows 10/11(64bit)、macOS 12以降、LinuxはUbuntu 24.04以降またはDebian 13以降です。
macOSはApple SiliconとIntelの両方、Linux版はx86_64のdebパッケージが案内されています。
何ができる?
公式説明では、文書、表計算、ウェブ操作を1つの画面から扱えます。
主な用途は、PDF・Wordの要約や翻訳、PowerPointの下書き、Excelデータの集計とグラフ化、ウェブ調査、ブラウザー操作です。
APIとは、アプリ同士が決められた方法で情報をやり取りする仕組みです。MCPとは、AIが外部の道具やデータにつながるための共通ルールです。Kariは、APIやMCPの用意がないサイトでも、内蔵ブラウザーで検索、画面操作、ダウンロードを進められると説明しています。
「サブスクで使える」の読み方
Kariの利用料と、接続するAIサービス側の契約は分けて考えます。
GotoAIは、Claude Pro / MaxやOpenAI ChatGPTのサブスクリプションへ本人がサインインし、新たなAPI従量課金なしで利用できると説明しています。サインインは各社の公式認証画面で完結し、Kariが認証情報やトークンを受け取ったり保存・中継したりしない、というのも提供元の説明です。
一方、OpenAI公式ではChatGPTとAPI Platformは別の課金体系です。Kari経由の利用がAPI契約へ自動的に変わる、という意味ではありません。利用できるモデル、回数、上限は各AIサービス側の契約とアプリ内表示を確認する必要があります。
使う前に確認したいこと
最初は大事でないファイルで試し、データ、権限、外部送信を確認しましょう。
ブラウザー自動化では、送信や確定を勝手に進めないよう、権限と作業範囲を絞ることが大切です。大事な文書を扱うときは、元ファイルの複製で試す、外部送信前に止める、結果を人が確認してから確定する、の3段階が基本です。
会社で使う場合は、社内のAI利用規程とデータ持ち出しルールを先に確認してください。コミュニティ版は現状有姿・無保証とも明記されています。
どんな人に向いている?
向いているのは、いつものAIをパソコン作業へ少しずつ広げたい人です。
- すでにClaudeやChatGPTを契約し、パソコン作業へ広げたい人
- PDF、Word、Excel、PowerPointをまたぐ定型作業が多い人
- API開発をせず、まずデスクトップアプリとして試したい人
反対に、スマホだけで十分な人、パソコン上のデータへAIのアクセスを許したくない人、社内規程が整っていない組織は様子見で構いません。
もう少し詳しく知りたい人へ
Kariは、接続先を細かく選びたい人向けの設定も用意しています。
AIプロバイダーとは、AIモデルや計算環境を提供する会社・サービスのことです。Kariは70種類以上のAIプロバイダーを登録済みとし、APIキー接続やローカルLLMにも対応すると案内しています。
ローカルLLMとは、自分のパソコンや社内設備で動かす文章生成AIのことです。まず試す段階では、普段使うClaudeやChatGPTのサインインから確認すれば十分でしょう。
まとめ
Kariは、いつものAIをパソコン内のファイルやブラウザー作業へ近づける入口です。
個人と100人未満の組織がKari自体を無償で試せる点は分かりやすい魅力です。ただし、AIサービス側の契約、利用上限、データの扱い、操作権限は別々に確認する必要があります。
最初は大事でないファイルと短い作業から始め、どこまで任せるかを少しずつ広げるのが現実的です。
参考情報
この記事はGotoAIの公式製品ページと発表、OpenAIの公式ヘルプをもとに整理しています。機能やライセンス条件は今後変わる可能性があるため、導入前に最新表示を確認してください。







